毒か薬か

基本的に週に一回の更新です。毒か薬にはなることを書きます。

共感はしなくてもいい

歌詞に共感する、と時々言われる。いい歌詞だ、と思ってくれてるのならもちろんありがたいのだけど、共感という言葉を使わずに表現してみるのはどうだろうか、と思ってしまう。

人の心はわかったと思ってもよくわからないし、わかる必要はどこにもない。むしろ簡単にわかってしまうようなものは正解ではないように感じる。嬉しいとか悲しいとか、そういう言葉にだって程度や段階や温度や色があるはずである。
共感、というワードはそれらを無視した、少しばかりの冷たさを感じる。

それでも時々、どうしてもこれは自分の気持ちを歌っている、と思わざるを得ない曲が時々あって、それを共感と呼ぶならそうしかないのかもしれないけれど、きっとその瞬間は歌詞を書いた誰かや歌っている誰かよりもその人自身が自分の歌だと名付けてしまうのもよい。

「わたしの歌でした」と言われた方が嬉しいかもしれない、という話。