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毒か薬か

基本的に週に一回の更新です。毒か薬にはなることを書きます。

一億円拾ったら

 

「一億円拾ったらどうするか」という問いは、前後の文脈なしによくあるレベルの(好きな色を聴くのと同じような意味で)質問である。予想される回答は「車を買う」とか、「楽器を買う」とか「貯金する」「募金する」といったものが考えられるが、それも人によって様々であり、おそらくこの質問の意図はその人の欲するものを確認することで人間性が見て取れるというものだろうと思う。

ところで、そのような背景を無視して、なおこの質問はどの程度現実的なのだろうか。

 

 一億円という金額は、日常レベルで現金として見ることはないかが、実際にはそれほどものすごい大金というわけではない(ように思う)。上記の例えば買いたいものを考えると、車ならば大抵の車は(一台は)買うことができるが、買えない車ももちろんある(一億円拾ったら車を買おうと思っている人にはおそらく買えない、というのもまた正しい)。

筆者は音楽家だが、一億円だしても買えない機材はある(ただしその価値は、個人レベルのものである)。

単位が二桁かわって100億円であれば、おそらく世界中に買えないものの方が少なくなるだろう。(それでももちろん、価格がつけられないようなものをのぞいても買えないものはある)。ところが100億円では(10億円であっても)「拾う」ということにリアリティがなくなる。1億円といえばよく見る(実際にはまったくよく見ない)ジュラルミンケースで一つ分である。バンドをやっているギタリストやベーシスト諸君はよくエフェクターをいれる箱をもっているが、実感としてあれを二つ以上もって歩くなどということは現実的ではない。車で移動中でも、10個ましてや100個というのは運ぼうとは思わない。家に帰ってあけてみたらエフェクターだったという方がまだ現実的である。

 

貯金するという人もいるが、貯金をしても1億円くらいでは利子で生活することは期待出来ない(少なくとも銀行では)。リアリティにあるところでは国債など、そこそこ堅実な投資が考えられるが、筆者がしっている限りそのように堅実な人は道に落ちている一億円を自分の懐にいれるようなことはしない。