毒か薬か

基本的に週に一回の更新です。毒か薬にはなることを書きます。

ぴったり12

年末になるといつも、今年できたことややりたかったことを振り返る、といったイベントが強制的に設定されることが多い。

一年の総括を行ったり、総決算を出したり、仲間内でも仕事でもそのようなイベントを行い、今年一年の反省をしたり、来年の目標を決めたりと言った次第である。

 

「一年」という枠組みは、人間の歴史の中でも原初的な概念であるように思える。普通一年は地球が太陽の周りを一周する期間ということで設定されている。これは星の動きなどを観察することで古来より、決められてきた。

これを12の月でわったのは人間の英知であるといえよう。12ヶ月というのは非常に切りが良くて、便利だ。

 

そして、それを思うたびになぜ人間は10進法を採用したのだろうか、という疑問が現れてくる。

10という数字は、10進法になれた日常世界では「ぴったり」な数字だと思われるが、実際にはそれほどキリのいい数字ではない。決定的なのは10は1、2と5しか約数がないということである。これは「ぴったり」の数としては些か不便であるといえる。一方で12は約数が1、2、3、4、6、もあってなかなか融通がきく。

 

世の中は、必ずしも便利な方向には決まらないようだ。