2018年5週目
フィロソフィーのレッスン1
「フィロソフィーのレッスン1」
フィロソフィーのダンス「ダンス・ファウンダー」がシングルとして発売される。昨年、アルバム「ザ・ファウンダー」が発売された際は、作詞家として全曲の歌詞にまつわる話を当ブログに掲載したが、今回ははじめての全国流通シングルとして「ダンス・ファウンダー」が発売されるこのタイミングで、フィロソフィーのダンスのフィロソフィー部分についてせっかくなのでもう少し踏み込んでかいてみよう。このような内容が過度に思弁的、あるいは抽象的になってしまうことで何かしらの機会を失っていることは重々承知している(からこそ、自分自身も音楽の道に進んでいるわけだ)が、とはいえある程度専門用語やまわりくどい概念を用いなければこれらをすべてを説明することができない。
ただし、もちろんここで書こうとしていることは、それらの方法によって説明されることが曲の解釈の方法というわけではなく、あくまでもこういうスタンスでかかれたということにすぎないということだ。つまり、別にこうよまなきゃいけないんだからね!というものではなく、発想の源泉にはこんなものがある、という話でしかない。
音楽的な部分はアルバム解説時にされており、またそれはなおのこと、音楽を聴いている人にとっては別にいまさら説明されるようなことでもないのだけれど、フィロソフィーの部分に関してはやや導入的な説明があっても余分ではないだろうし、それができるとしたらこの場でしかないので、それをやってみようということである。
ちゃんと、ダンス・ファウンダーの説明までたどり着けるように、まずは準備から。
まず、以前から提示しているようにフィロソフィーのダンスの楽曲群は、あきらかに哲学史的なバックグラウンドをもっている。ざっくりといってしまえば、哲学の歴史においてテーマになった事項を、再提起しているということでもあるし、さらにつっこんだことをばらせばどの曲も一つ、二つ程度の明確な参考文献がある。
これについては、以前なんらかの媒体でも話したのだけれど、毎回それを具体的にあげるのはやめにした。それははっきりいってそれをいってもぜんぜん面白くないからだ。(読みたい、という人には教えるけれど)
哲学というのはあらゆる学問の中でもかなり歴史は古く、その時代ごとに多くの哲学者たちが多くの問題に頭を悩ませてきた。当たり前だけれど、僕がその全てを知っているわけもないし、当然知っているものであってもそのほとんどは理解できていないといえる。そもそも理解できているものはひとつもないかもしれない。
話が大きくなるが、哲学というのがテーマにあがるときに経験的(この言葉は哲学では時々別の意味につかわれることもあるので要注意。ここでは経験からという意味)にみて、一番多い質問が
Q.1「哲学に答えってあるの?」
というものだ。
この質問になんの前提もなく答えるのはかなり難しい。まあ、答えがなさそうにみえるのもわかる。なんで2500年もおんなじようなことを考え続けているんだ、とそんな感想をいだくのも仕方ない気がする。
そこで、ひとまずこの問題や、その他ここから先の多くの問題に取り組むためにも、このQ.1に対して、普通「哲学者」といわれる人がどのように反応するか、ということを述べておこう。つまり、哲学者は普通こんなことを考えている、とか、哲学ってああこんな感じの考え方ねってというところを感じてほしい(まあもちろん、みんながみんなそうというわけではないのだけれど)
A.1「「答え」って何?」
多分、哲学者ならこういうだろう(数学者でもいいそうだけれど。)。もっといえば「哲学」って何?とか、「ある」って何?とかそういうことを言い始めるかもしれない。
それは揚げ足とりではないか、という声がたくさん聞こえてきそうだが、それはぜんぜん違う。別にあいてをやりこめようとしているわけではなくて、哲学の問題解決方法のひとつがこのような考え方なのだ。
「答え」というものが、何かわからなければこの問題に対応しようがない。
ではとりあえず少し、この問題について実際に考えてみよう。
答えとはなんだろうか。それは質問、問題に対して、それにあてはまるもの、あるいはそれを説明するものだ。つまり、答えがあるならばその前に質問や問題があることになる。「哲学に答えがあるのか?」にこたえるためには、「哲学の問題とは何か」がまずわかってないといけない。
ここまでOKだろうか?
というのも、
感覚的な問題だが、哲学のまずやっかいなところは、ここにあるように思う。
つまり、この「哲学の問題」というやつが、理解しがたいあるいはあまり見かけないものなのだ。
何が問題とされているのか、わかりにくいので、哲学に対してQ.1のような問いが出てきてしまい、かつA.1のようなしょうもない答えが出てきてしまうのだ。
さて、では「哲学の問題」とはなにか。例えば数学だったら
Q.2「立方体に頂点はいくつあるか?」
とか、
Q.3「リーマンのゼータ関数が負の偶数か実部が1/2の複素数しか零点をもたないのは真か?」
とか、そんな感じの問題でそれが解けるかどうかは別として、答えはある。
たとえばQ.2は「8」という数字を答えればよいし、Q.3は問題の内容はともかくとして真か偽か(つまりまるかばつか)どっちかなのだから、どっちかには決まる。つまり、答えはある。
しかし例えば哲学の問題というのはこんな感じだ。
Q.4「なぜ何も存在しないのではなく、何かが存在するのか?」
これは確かに答えがあるのかないのかよくわからない。そもそも「なぜ」というはあまり良心的な問題設定とはいえない。(よく「なぜ」を考えるのが教育では大事という話があり、その通りとは思うのだが)「なぜ」ということが問われるのは例えばこんなケースだ
Q.5「なぜ風邪をひくと熱が上がるのか?」
ところがこの問題は、実際にはこういうことをきいているだけである。
Q.5’「風邪をひくと”どうやって”熱が上がるのか?」
つまり、風邪をひいたときに体温があがる体のメカニズムについてきいているわけで、答えるべきことは実はwhyではなくhowなのである。
実際にはそう考えておかなければ、なぜ、という質問をつきつめていけば、必ず無限後退(永遠に問題がおわらないこと)に陥ることになる。
なぜ風邪をひくと熱が上がるのか→体温をあげて自然治癒するため→なぜ体温をあげると自然治癒されるのか→以下いくらでもその理由を問える
しかし、Q.4に関しては
Q.4’「どうやって何も存在しないのではなく、何かが存在しているのか?」
という問題はQ.4と同じ問題とはいえない、あるいはここで望まれている問題とはいえない。
たとえば、「存在」というものを「物理的なもの」であると考える人にとっては、Q.4’は物理学の問題だろう。宇宙が最初にどうはじまって、どのように物質ができたのか、とかそういった問題でそれらはもちろん重要な問題なのだけれど、ここで問いたいこととは別のことだ。
例えば、「愛」というのものは確かにあるように思うのだけれど、これだってなぜ「愛がないのではなく、愛があるのか」という問題がありえて、これは同じようには説明できない上に、実際に「どうやって」という風に問題をおきかえるとどうもしっくりこないことがよくわかるだろう。
というように、
そもそも哲学においては
Q.4
のような問題を考えるが故に、まずスタートからしてかなりややこしい問題を抱えてしまう。
まえおきだけでもこんなことになってしまうのだ。
さて、では例えば哲学でよく問題とされるものが何かということについて、ざっくりまとめておこう。
・存在
・精神、心
・自由
・時間、空間
・認識
・神
・生命
・言葉
・科学
・人間
どう考えても、一筋縄ではいかなそうな問題ばかりだ。というか、こうしてあげてみるとやはりどう考えても
「哲学には答えがない」
と、といってしまいたくなるだろう。
哲学者たちは、その問題に対応するためにかなり色々な方法論を生み出してきたのだけれど、当然それをすべて説明することはいまだにできていない。できていたらそれで基本的には終わりなのだから。しかし結構いいところまでいったすごい人たちはいて、彼らの考えを借りることによって、上記の問題の一部に関しては、我々がそれを考えるヒントを得ることができるのだ。
実際には「哲学」という言葉で行われているのはそんなようなことだろう。
2に続く
音源を募集します。
Twitterでかきましたが、
ジャンル、年齢、性別、国籍、その他諸々基本的に一切の制限なく、音源を募集したいと思います。
基本的に僕がいいと思えば、よいという条件だけです。
よいと思ったら、返事するので、そのあとは一緒に例えばデビューにむけて、あるいは他のやり方でもいいですが、音楽を作っていきたいと思います。
twitterのDMでおくるか
info.apriorimusic@gmail.com にメールしてください。
今年で4回目になります。
毎回、一組ずつではありますが必ずリリースなどの活動に結びついているので、なかなかの割合かと思います。
ということで、必ずしも返事はできないのですが、毎回ぜんぶちゃんと聴いています。
僕のことを知って、送っているという時点である意味普通よりも色々掘って調べている人かと思うので、毎回期待感がすごいです。
よろしくお願いします。
2018年4週目
ドリームシアターのジョーダン・ルーデスのパフォーマンス。すごかった。このプラグインは普通に欲しい。#GeoShred #moforte pic.twitter.com/FDdiimkivI
— Yamamoto Sho ヤマモトショウ (@yamamoto_sho) 2018年1月28日
どうなんでしょうか、このトリックは。
2018年3週目
1/15
フィロソフィーのダンス、シングル「ダンス・ファウンダー」のマスタリング@乃木坂ソニースタジオ。シングルといいつつ、14曲入っているのでアルバム扱いだからシングルチャートには入らないんですが、これはこれでいいような気がします。
そのあと、そのままリリースイベント@渋谷タワーレコードB1
ここイベントスペースとしてはよいので、もっと音とか照明とかのレベルをあげる方法なにかないかな。
1/16
品川で来週の仕事の打ち合わせ。品川には最近新幹線にのるときすらこないのですが、品川駅は好きです。
さらに五反田で打ち合わせというか顔合わせ。僕ですらお父さんのほうが年が近いというアーティスト側。
仕事はしたことないけど仲の良い某レーベルの方と、恒例の情報交換会。この情報前からあるけどいつ出たんだっけ、といっていたら飲んでる間に情報公開されてたり。
1/17
企業じゃないところで取材。アーティストの取材って基本、事務所やレコード会社が媒体にお金払ってるんですが、そうじゃないときって何でもいえていいですね。でも、それはそれとしてお金払ってでも取材してほしい人もたしかにいます。
1/18
池尻のレコーディングスタジオではじめましてのアーティストの方と歌詞の相談。こういうのが一番大事な気がしました。
1/19
某歌詞サイトの方と打ち合わせ。色々考えてなかった視点盛りだくさんでした。
SORORのアルバムリリースを発表しました。
ゲストも豪華です。
深夜にびっくりな連絡がきて、面白かったんですが、なかなか難しいなとも思いました。
1/20
MINT mate boxのライブで新宿ReNY。ここは複雑な思いでがある場所なんですが、いいライブになりました。カレーメシというのがケータリングであったので初めて食べたんですが、美味しいです。まあカレーなんですけど。
大森靖子、弾き語りライブで中野サンプラザ。彼女はギターもピアノも歌もめちゃくちゃうまいしメロディも天才的、でもそれが引き合いに出されないくらいアーティストパワーがすごいということだと思うんですが、この日はまた何かそういうこととも違うすごさを感じました。
おわったあとよく、関係者挨拶というのがあって、僕はこれ自分がするのもされるのも苦手なんですが(得意な人いるのか!?)、この日はライブがよすぎて気づいたらぼーっと帰り道の電車でした。誰にも感想を話さずに帰りたい日もあります。(でも挨拶できずすいません)
1/21
体調が数日前からあまりよくなかったので(インフルの検査はちゃんとしました)、自宅で休みながら事務作業。インド映画「きっと、うまくいく」はじめてみました。このテンションでこの長さというのは、まあ多分音楽があるからなんでしょうけど、すごいです。
2018年2週目
2018年2週目
1/8-1/14
1/8は前日に引き続きスタジオ作業
1/9、SORORのリリースに関して打ち合わせ。今年は色々ライブやりたいです。フィロソフィーのダンスのレコーディングにいったんですが、最近は待ち時間のメンバーの話をきいたり、というのが多いです。色々考えながら常にやっているのがわかるので良いんですが、たとえば小学生とかが中心のグループだったらまたこういう時にする話もぜんぜん違って難しいんだろうな、と思いました。年齢非公表なので、小学生かもしれないですけどね。渋谷の「魚力」おいしいけど、サービスの一品一回も当たったことないです。
https://tabelog.com/tokyo/A1318/rstLst/RC990101/
1/10
朝からアコギとかスチールギターのレコーディング。事務所関連のことで税務署。毎年これはやらないといけないので、大変なんですがしらないままおわるのもつまらなかったのでよかったとは思ってます。五反田で、新人クリエイターの方の個展。新しい才能。
1/11
兵庫県宝塚市に移動。宝塚大劇場で「ポーの一族」を観る。いわずとしれた萩尾望都先生の名作を、演出の小池先生30年来の念願叶っての舞台化ということで、ファンも含めて気合入ってました。明日海りおさん演じるエドガーは美しすぎました。
宝塚大劇場『ポーの一族』見に来ました! pic.twitter.com/d7JCXxo0JU
— Yamamoto Sho ヤマモトショウ (@yamamoto_sho) 2018年1月11日
お好み焼きをご飯と一緒に食べるのは罪悪感もふくめマジックあります。
夜は京都に移動。京都って焼肉がおいしいですよね。はじめて京都でたべた焼肉がびっくりするくらいにまずかったので、一時ダメだと思ってたんですが、本当においしい店が多いです。
https://twitter.com/yamamoto_sho/status/951319654219132928
https://twitter.com/yamamoto_sho/status/951319654219132928
1/12
京都、官休庵、武者小路千家の初釜に参加。7年ぶりくらいだったと思います。お茶の席というのは普段ほとんど考えていない事柄を考える機会になります。家元ともお話しする機会もありびっくり。ものすごく久々にあう先生方にも「CD聴いてますよ」と言われ恐縮でした。
1/13
京都で色々。北山にあるradio bagel美味しかったです。
ふぇのたすの東京おしゃれタウンの替え歌、京都おしゃれタウンで、京都のおしゃれタウンとして北山エリアのことをかいたんですが、実際ちょっと雰囲気が他とは違って独特の良さがあります。はつだの和牛弁当美味しすぎでした。焼肉ばっかりたべてますね。
1/14
フィロソフィーのダンス定期公演”Funky But Chic”@代官山ループ。毎月発表している新曲は「ロジック・ジャンプ」(作詞;ヤマモトショウ、作曲;日景秀徳、編曲;宮野弦士)。
地元近くのレコーディングスタジオで、ちょっとした打ち合わせ。でも3時間くらいかかりました。
2018年1週目
2018年1週目
1/1-1/7
元旦、初詣にいき人の多さをみて引き返す。
新年から、神様やその類のものの寛容さに依存するスタイルだが、KALDIの福袋は欲しかったものが買えなかったので、はやくも効果がでているかもしれない。悪い方に。
ロボコップを1から3までみる。1が笑えるのは大人?
1/2、1/3はお台場、フジテレビと二つのZeppでNPPというイベント。初日は「緑だってはじけ隊」が初ステージ、二日目はフィロソフィーのダンス。他にも色々見られた。ダイバーシティのフードコートはどの店も結構おいしいので、もう少しだけ座席があればいいのと飲料水の水圧をあげてほしい。
4日、クレヨンしんちゃん25周年で春日部のイトーヨーカドーがサトーココノカドーになっているとのことで見に行く。
クレヨンしんちゃん25周年で、春日部のイトーヨーカドーがサトーココノカドーになってたので、見に行きました。#しんちゃん展 もやってて充実感。 pic.twitter.com/UXAEuMs7FZ
— Yamamoto Sho ヤマモトショウ (@yamamoto_sho) 2018年1月4日
2018年初、スタジオ泊り作業。
5日も続き。
6日、MINT mate boxの2018年初スタジオ。新しいスタッフにもご挨拶。
7日、作詞の仕事。
今週
面白かった本は
https://twitter.com/yamamoto_sho/status/948897750615117824